黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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房総半島 いすみ鉄道&小湊鉄道への旅 with 中学3年生
週末にお手伝いしている無料塾に通う中3の男の子と、
私を含む大人3人で千葉県中央部のローカル線を楽しむ旅に出掛けてきました。

東京都で活動する無料塾に参加する我々ですが、
毎週日曜18時からの定期学習時間には、大人と子どもが40人近く参加するので、
長い時間個々人で会話をする時間は限られています。

そのため、課外活動として長時間子どもと大人が接する時間こそ、
それぞれの子どもがどんなことに興味があり、どんなコミュニケーションを好むのかなど、
大人が子ども本来の姿を垣間見る格好の機会になります。

塾の中で優等生であるこの中学生は、
鉄道に関して造詣が深いことは、もちろん同じ好みを持つ男として感じていました。
それにしても、この度の旅で改めて、
こんなにたくさんのことを知っているのかと終始驚かされました。

乗り換えする電車を事前予告なしにほぼ完璧に予習しており、
乗り換えする駅の発車メロディーに関するトリビアを披露したり、
40年前に製造されたディーゼルカーのエンジンに目を凝らしていたり、
ローカル線の平日と休日の収益格差に驚いてみたり、
揺れる車内で初めて経験するだろうデザート賞味を難なくこなしていたり、
時刻表には載っていない列車運用上の知識を披露したり、
挙げればキリがないのですが、
要するに、本当に鉄道が好きなんだなあと感じさせる行動が随所に見られました。

理科系の学校進学を考えているようなので、
彼が将来どのような道を進むのかは私にはわかりません。
しかしながら、大人でも気付かないような鉄道に関する課題点を次々に口にする彼の価値観は、
是非とも何らかの形で世の中に役立てて欲しいものだと、
一鉄道ファンとして羨望の眼差しを禁じ得ませんでした。

子どもに接する大人の数がある程度増えないと、
彼ら彼女らが本当はどんなことに興味関心があり、
どこに伸び代を持っているのか、なかなか気が付かないものです。

その時に大切なことは、子どもが好きなことに、そっと寄り添ってあげて、
興味関心を引き出すような質問をしてあげること。
決して大人側の意見を強要することなく、明らかな間違いだけを指摘しながら。

それが如何に大切なことであるのか、今回の鉄道旅で、
中学生の彼の真摯な表情から、それを学ばせていただきました。

それは、間違いなく子どもだけに当てはまる接し方ではありません。
大人同士でも、相手が好きなことに対して意見表明をする姿勢を作ってあげること程、
コミュニケーションを円滑に進める術は存在しないはずです。

ローカル線の列車は多くが単線と呼ばれる片側通行の線路を走行しています。
行き違い装置を持つ駅で、先に到着した列車は、反対方向からやってくる列車の到着を待ちます。
先に到着していた列車は、対向列車が駅に到着して止まったときに初めて扉を閉めるのです。

コミュニケーションの基礎は、この列車交換にあるのかもしれないと、
改めて長年多くの人々と接し続けてきた鉄道システムから、
人間としての社会生活の何たるかを考えされられた1日でした。

いすみ鉄道と小湊鉄道は、古い列車と田園風景という、
ある意味どこにでもありそうな経営資源を有効活用されていました。
ただし、そこで働いていらした皆様は、目の前のいるお客様に如何に喜んでもらえるか、
その一点に集中しつつサービス精神を発揮されていました。

その成果の賜物として、単なる鉄道ファンに留まらない多くのお客様を惹きつけて、
多くの良い口コミを生み出していらっしゃるのです。

先は暗いと不平不満を言う前に、如何に面白い事実を一つずつ拾っていけるのか、
いわば街に落ちているゴミを一つずつ拾っていくようなそんな心を常日頃から持ち続けたい。
愛すべき千葉のローカル線から学ばせていただいたことはそこに集約されています。

素敵な旅を共にご一緒してくれた中3の男の子、
私により人生経験優れる鉄道ファンの大先輩、
長時間鉄道の旅が初めてにも小言一つ言わずに付き合ってくた彼女、
それぞれに、ありがとうございました。
JUGEMテーマ:マーケティング
鉄道 | 08:14 | comments(2) | - | - | - |
春の鉄道の旅は、新しいチャレンジを奮い立たせてくれる。
今週の日曜日、千葉県のいすみ鉄道・小湊鉄道全線乗車の旅に出掛けてきます。
いすみ鉄道は、地方のローカル線では異例の勢いで、マスコミから取り上げられています。
その立役者は、航空会社を経て、一般から公募された代表者として再建を担っている鳥塚亮社長です。

いすみ鉄道のことは、このブログでも度重ねて取り上げてきたのですが、念願の初乗車です。
いろんな後押しがあったのですが、決定的だったのは、中学生が同行してくれることになったことです。

私は、小学生に上がる前から鉄道が好きで、人生の岐路ごとに鉄道の旅を楽しんできました。
小学一年生で友達と祖母で九州一周をし、
小学五年生にはやっと福岡から東京まで1人新幹線乗車、
中学三年卒業直後に友達と18キップで福岡東京を往復、
社会人四年目にはアメリカ大陸横断鉄道にも乗りました。

その当時、それなりに悩みや心配事を抱えていましたが、
鉄道の旅によって、それが別のエネルギーに転化していきました。
鉄道に乗って、見ず知らずの土地を訪れて、いろいろな人々に出会うなかで、
自分が考えいるよりも世界はずっと大きいし、なんて寛容なんだと体感したことは数え切れません。

何故鉄道かといえば、途中に数々の駅が存在し、
意図しない状態で、そこに住む人々の営みを感じることができるからです。
目的地にダイレクトに着く飛行機は便利ですが、
終始決まった人と乗り合わせる乗客同士の会話は皆無です。
仕事や学校に行くための通勤列車に会話がほぼないのも、
乗ることが目的ではなく、手段でしかなくなっているからでしょう。

ローカル線に乗ること自体が目的なのです。
鉄道は移動するための手段ではなく、
その揺れや車窓の景色や、乗客とのふれあいを求めるからこそ楽しいのです。

この価値観を理解して、
ローカル線を再生させようと取り組んでいる路線は盛り上がっていますが、
ただ移動手段である鉄道を残そうという運動しか出来ていない地域は、
軒並み利用者減の危機に耐えきれずに、廃線の憂き目をみています。

何故いすみ鉄道が、これ程までに人々の関心を集めることに成功したのか、
じっくりこの目で確かめてまいります。

写真が新しい山手線車両なのは、本文との対比をイメージしています!
JUGEMテーマ:鉄道
鉄道 | 08:59 | comments(2) | - | - | - |
これから日本の鉄道(求められる列車たち)
野田隆さんの記事にインスピレーションが沸いたので持論を少し。


http://allabout.co.jp/newsdig/w/65411





私は、豪華列車の乱立は賛成です。
おそらくJR九州で「ななつ星」を生み出した
唐池さん、水戸岡さんは想定したいたのではないでしょうか。他社追随することを。


だからこそ、アジアのオリエント急行と呼ばれる「イースタン・オリエンタル急行」を
視察して、JR九州でこれを超えるものを作りたいと水戸岡さんにて提案したのでしょう。

誰かに真似されるようなものを作らないで、何が発明でしょうか。
何がイノベーションでしょうか、何が革新的でしょうか。



私は、最近毎日、いすみ鉄道社長ブログを読んでいます。

航空会社出身の鳥塚社長は、子供のころからの鉄道好きでありながら、
他業種にてキャリアを積んできたらこそ、鉄道に対してどうしたら、
お客様の注目を集めるかに創意工夫を繰り返し、
地域、そして鉄道好きの応援団を巻き込みながら、
新しいサービス開発に日夜模索し、そして全国のローカル鉄道事業者さんと組んで、
新しい地方鉄道の形を発信し続けていらっしゃいます。




http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1602/19/news021.html

毎回鋭い鉄道に関するコラムを書かれている杉山さんも指摘されていますが、
地方創生事業のトップランナーもローカル鉄道こそ威力を発揮するはずなのです。



豪華列車が日本中を走ることで、海外からの訪問者を含めた富裕層が時間をかけて旅をする。
その機会を大きなPRの機会と捉え、地方の人々がおもてなしのサービスを施し、
自分たちにしか作り得ない品物を作って観光客に販売する。


そういったお金を持って、品物を見る目の肥えた観光客に認められるサービスや商品は、
やがてその土地を訪れない人々にも魅力を感じるパッケージとして
日本中や世界中に広められる可能性が見出せるはずです。



日本人の多くは鉄道に対して、移動手段という既成概念を取り除けずにいます。
だからこそ輸送量の少ない赤字ローカル線には財政出動を拒否しようとします。


しかしながら、そんな鉄路は借景であり、
多くの風景を生かす素材であるとするならば考え方は変わってくるはずなのです。



高倉健さん主演の「鉄道員」という映画を見て旅愁に触れて北海道に行く人が増えました。

それはその映画の中に、懐かしさを思い起こさせる鉄道を取り巻く景色が存在したからです。


とはいえ残念ながら、何もないローカル列車で
都市部の日本人や外国人観光客に知名度を上げるのは限度があります。

だからこそプレミア感のある豪華列車が
日本中を走り抜けることでまずは人々の関心を地方鉄道に目を向けさせて欲しい。

その上で、よく見れば貴重な列車や光景が広がっていることを
気が付いた人々が鉄道を使ったり、
その鉄路が走る土地を旅することに繋がれば、
地方にお金が落ちますし、地方の人々は他者と接する機会を得られるはずなのです。



水戸岡さんデザイン観光列車とななつ星の成功により、
日本全国にレストラン列車が広がりつつあります。


考えてみれば、車窓を楽しみながら優雅にご飯を食べることは列車にしかない楽しみなのです。


時間を楽しむ人を増やすため、サービスが日本中で質を高めるためにも、
豪華クルーズ列車の価値を認めて、全国で規模の大小を問わず、
その取り組みを行う企業や自治体が増えることを期待しています。







JUGEMテーマ:鉄道


鉄道 | 08:56 | comments(2) | - | - | - |
目的と手段のズレ。サービス経済とは? 〜鉄道の現状から考える〜
時刻表
私は、幼い頃から乗り物に興味がある。
何故かは自分で分かっている。
幼い頃から、父親と母親の仲はあまり良くなく、
自宅の居心地が良くなかったから逃げ出したかったのだ。
私が4歳になったころに廃線となってしまったが、
自宅のすぐ裏に国鉄ローカル線が走っていたのも、
鉄道への関心を高める要因になっている。
小学生の頃、図書館で貸し出し禁止となっていた
国鉄矢部線写真集を何度も見ては、失われた鉄路に想いを馳せていた。

と、そんな国鉄の終焉から30年が経過する訳なのだが、
首都圏で暮らすと気付きにくいが、
交通機関は、大都市圏及び新幹線を除けば、殆ど採算が取れていないのが実態である。
下記リンクは、JR東日本の2010-2014年の路線別利用状況調査データ。
http://www.jreast.co.jp/rosen_avr/pdf/2010-2014.pdf
路線別収益までは分からなくても、
単純に運輸収入を営業キロ数で割れば地方は厳しいことが一目瞭然である。

このようなご時世だからこそ、JR各社はもちろんローカル線運営企業を含めて、
様々な企画列車が運行され、単純なニ地点間輸送以外に魅力を見出す努力がなされている。
私が、今最も注目しているのは、鳥塚社長がほぼ毎日のようにブログを更新され、
尖った企画を次々に展開するいすみ鉄道だ。
http://www.isumirail.co.jp
鳥塚社長は、元々外資系航空会社で働いていらしたが、
サイドビジネスとして、列車の運転席後ろにビデオカメラを置いて、
車窓を記録するビデオ作品を販売する会社を営まれていた。
つまりは、いすみ鉄道の公募社長に選ばれる前から、根っからの鉄道ファンだったわけである。
それは、社長ブログでたまに登場する過去の時刻表を解説する機会に明白なのだが。

社会を取り巻く環境は、これまで高度経済成長期の延長戦が
バブル崩壊以降もなんとなく続いてきたが、
それは完全に杞憂であることが現実の数値として経済面で明らかになってきた。
もはや労働者の7割以上がサービス関連の仕事に従事する中で、
目的と手段が完全に転換している産業もかなり多い。
もはや鉄道は、遠くに旅する手段としては、
自動車と飛行機に挟まれて趣味の乗り物と化しているといって過言ではない。
つまり、これがサービス経済化の伸展という意味が顕著になっている一例なのだ。

地方の足を守ろうといって、赤字ローカル線を維持しようという努力は、
昭和50年代から日本全国で行われた。
しかしながら、そんなスローガンだけで路線が維持された例はほぼ存在しない。
必ずどこかで、その路線の存在価値を発揮できるものが
ニ地点間輸送以外に見出せたからこそ、路線が維持されているのだ。
JR九州のゆふいんの森号が典型だが、
急行しか走っていなかった路線に都市部から若い女性が賑わうようになってきた。
そのような事実こそ、20年間鉄道事業者が様々な努力をして路線維持のためにも、
企画を練っている大きな目的なのである。

その観点から捉えてみると、
すでに物を作って売るという一連の流れで
完結してしまうような企業はもはや完全に時代遅れなのだ。
ただ製品を生産するだけでも、
そこにクライアントを惹きつける仕組みが求められるのが、
サービス経済時代だと言える。
サービス経済を担う事業の肝は、時間をお金に変えること。
その体験を味わう満足度が高ければお客様はリピートしてくれるし、
さらなるお客様を招いてくれる。
では、サービス経済に移行しようともがいている企業がやることと言えば、
時間を遡ることが一番だと私は考えている。

子供の頃、仕事ばかりしていた20代30代の頃、
出来なかったけど、憧れていた経験、
それが体験できるのならば、お金で買えない思い出が蘇る。
そこに払うコストが多少高かったとしても、
その経験から得られる価値は無限大の意味を持ち、
何度も何度もその余韻に浸ることが出来る。
そんな事業こそ、
サービス経済を目指す企業が提供すべき価値なのではないだろうか?

だからこそ、日本で次々に生まれているローカル線で流行っている列車は、
ほとんどが最新鋭車両ではなく、「懐かしさ」を感じる車両なのだ。
若いころには、手段でしかなかった乗り物も、
時間を超えて久しぶりに出会って体験してみると、目的になっている。
そんなシーンが無数に作られる会社には、
次から次にお客様を無理して招かなくても来てくださるはずだ。

豪華最新鋭のななつ星というJR九州の人気列車でも、
デザイナーの水戸岡さんは、古さを感じさせる趣向を随所に取り込んだそうだ。
だからこそ、乗り手が安心して旅を楽しむことが出来る。
物珍しさはホンの最初は流行るけれども、結局は馴染んだものが醸し出す安定性には適わない。

古い雰囲気ながらも、最新の技術と無料でお手伝いしてくれるパートナーを用いながら、
コストを抑えて、運営していくことが、
これからの日本のサービス経済を担う企業に求められるスキルなのだ。

先が暗いと言われる業界だからこそ、変化しつつある鉄道事業者の動向を眺めつつ、
私も温故知新を実行していきたいと写真の時刻表を手にして気持ちを新たにしている。
 
鉄道 | 08:44 | comments(2) | - | - | - |
銚子電鉄の窮状と、地方公共交通機関の今後
10月20日付け東京新聞最終面には、
銚子電鉄の車両修理資金を地元の高校生らが集める姿を伝えている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/thatu/list/CK2014102002000149.html
銚子電鉄は、千葉県の最東端を走る盲腸線でJR銚子駅から6.4Kmを走る小さな私鉄である。
年間収入のうち1億円が鉄道で、3億円が地元名物となったぬれ煎餅など食品の販売収入であるそうだ。
昨年発生した脱線事故により2両の車両が運行不可となり1日の運行本数が約3割減ってしまったそうである。

朝の通学時間帯の列車も半減したことで、危機感を持った県立銚子商業高校の生徒が、
募金集めをしたり、銚子電鉄自社商品の販売に声を張り上げている姿を記事は載せている。

この記事を読んだだけで事態を受け止めてしまうと、
煎餅を売ってしか成り立たない鉄道なんて廃線にしてしまえばいいのに、
そんな指摘も生まれてきそうである。

しかしちょっと冷静に田舎の交通機関を垣間見てみると、
日本全国ほぼ全てのローカル線は銚子電鉄と何が違うのだろうか。

純粋に運賃収入だけで鉄道やバス事業を営む交通機関はもはや皆無であり、
大手であるJR九州ですら、鉄道事業収入は4割に満たない。しかも単体では赤字である。

固定資産税、車両導入費、線路車両維持費、などなど、
公共交通機関は誰も乗客がいなかったとしても莫大なコストが掛かる。
新規参入は全体としてはかなり稀であるので、
日本全国ほとんどの公共交通機関のスタートは数十年前に遡るはずである。
当時は自家用車の普及も限定され、人口は増えて、
都市部への人口集中もまだまだ限定的であった。
しかし、2014年日本人の大半は都市部に生活し、地方の足はマイカーに主役を譲り、
後期高齢者であっても普通に運転するご時世である。

鉄道やバスが運賃収入だけで、成り行かなく
るのはもはやこの社会環境下では避けることのできない状態なのである。

ぬれ煎餅に頼り、会社をなんとか維持している銚子電鉄の報道がなされる度に、
ずっとこの環境で果たしてよいのだろうかと考えされされる。

北陸、北海道新幹線が開業すると同時にかなりの距離の並行在来線が
第三セクターとして、JRの大きな経営体から分離される。
これまでに開業した並行在来線を運営する第三セクターも
経営環境は厳しい状態が伝えられている。

今一度昔あったこの標語を思い出すタイミングなのかもしれない。

「狭いニッポン、そんなに急いで、何処へ行く」
鉄道 | 08:44 | comments(1) | - | - | - |
台風の日だからこそ立てる電車遅延対策。台風27号に備えて
以下、台風26号に遅延に巻き込まれた雑感です。。。

いつもより30分以上早く家を出て、
普段JRを使う路線を、全て地下鉄ルートに変えたにも関わらず会社に遅刻しました。

災い転じて福と成したい私は、考えました。
次は、遅れないルートを設定するために、しっかりデータを集めようと!

今回私が取った第一のプラン、JRを使わない選択肢は当たりだったようです。
JRは基本的に地上の長距離を走るため自然災害には弱いケースが多いです。
また、ターミナル駅を利用する列車は、
ホームの使用状況によっては、かなりの遅延を免れません。

出来るだけ、短い運転区間で折り返しがされるような路線をチェックしておくと、
トラブル時にも素早い回復が期待できます。

次に、地下鉄だからと言って安心してはいけません。
地上を走る区間を持つ路線は、速度規制対象です。
私が今朝通勤に利用した東京メトロ日比谷線も
南千住からの地上区間にて徐行運転になっていました。

それから、遅延の大きな発生要因は、ダイヤ乱れによる信号トラブルです。
これは、なかなか正常化されるまでに時間が掛かりますし、
駅員さんの案内も二転三転しがちなので、イライラ具合も高まります。
信号トラブルの案内があれば出来るだけ振替ルートを利用したいものです。

台風などの自然災害での遅延の場合、運行状況は随時変化します。
即座に対応できるように、乗り換え駅はいつもチェックしておきましょう。

特に、代替輸送の実施を踏まえると、
JRと私鉄•地下鉄との乗り換え駅は必ず把握しておくべきです。

鉄道各社の運転状況案内ページや、
乗り換え案内サイトの口コミ集約ページを参考にされる方は多いでしょう。

加えて、突発的な事故や災害に備えて、
通勤に使いやすい代替路線を三つほどピックアップしておくと、
鉄道遅延の影響を抑えられるかもしれません。

台風や地震の自然災害はともかく、
事故や鉄道会社障害など、首都圏の鉄道におけるトラブルは日常茶飯事です。
これらに右往左往すると、社会人としての信頼を失うきっかけにもなりかねません。
せっかくの10年に一度の台風がもたらした困った状況を上手く活用したいものです。

台風の思い出
鉄道 | 12:06 | comments(0) | - | - | - |
JR北海道の不祥事を他の交通機関は他山の石とするべきである。

主なメディアは、北海道旅客鉄道株式会社(以下JR北海道)に対して、
組織的な課題が、頻発する事故の主因のように論じているが、
それは一つの要因であり、最大の問題ではないと私は考えている。

試しに、2000年以降の主な鉄道事故をWikipediaで確認してみると、
鉄道会社に何らかの原因がある事故も非常に多く発生していることがわかる。

2000年以降に死傷者が三名以上出た鉄道会社の過失があった事故を挙げてみると、
一例としても、以下のようなものがあがってくる。

JR西日本 福知山線脱線事故
JR東日本 羽越線脱線事故
営団地下鉄 日比谷線脱線追突事故
JR西日本 伯備線保線作業員死傷事故

このように、都市部・地方の環境を問わず様々な場所で、
多くの要因で、鉄道死傷事故が発生していることが垣間見られる。

JR北海道では会社発足以来、会社起因トラブルによる死傷事故は発生していない。
会社側の要因に端を発する事故が多発している状況下にはあるが、
昨年発生した石勝線列車脱線火災事故は乗客の脱出が遅れていたら、
大惨事となっていたことはもちろん見逃せない事実であるが。

私がここで言いたいことは唯一これだけであるが、
交通事故はどの交通機関においても起こりうるということである。

もちろん、大前提として、JR北海道の恒常化しているトラブルを回避して、
安全運行を行うための鉄道会社にするための対策は必要不可欠である。

しかしながら、鉄道全体の経営が、JR東日本、JR東海、JR西日本を始め、
東急電鉄、近畿日本鉄道、阪急阪神、名鉄、東武鉄道など大会社であっても、
決して盤石とはいえず、鉄道事業の効率運営が求められている状況は、
高齢社会・人口減少社会の日本には必然的な課題である。

どの鉄道会社も、鉄道事業以外にいかに収益源を見出すかに躍起になっています。
もちろん東京近郊の私鉄にはまだまだ路線住民が増えて、鉄道事業自体での
収益拡大が見込まれる会社もありますが、将来的な展望は未知数である。

この状況の下で、土地、施設、車両といった固定資産を多数有している
鉄道事業者は、施設管理のための物的人的資源を確保し続けなければならない。

こういった鉄道をめぐる課題を対処療法的に処理して、世の中に隠し通してきたものを、
JR北海道がそのバンドラの箱を開いてしまっただけだと私は捉えている。

今日時点の報道で触れられているJR北海道の課題を簡単にピックアップしてみると、

(運行体制を巡る課題)
・車両安全基準が満たされていない
・レール幅が安全基準を超えて拡がっている
・ディーゼル車両メンテナンスが他社協力を得にくい
(経営を巡る課題)
・不採算路線が多く収益が安定しない
・鉄道以外の収益基盤が少ない
・自然環境が厳しく維持運営にコストが生じる
(組織を巡る課題)
・社員が起こした不祥事を公表しない
・社員数が足りずに世代継承が進んでいない

このように問題は多岐に渡っているが、他の鉄道会社でも指摘されている点が多分にある。
つまり、様々な課題が浮き彫りになりやすい環境であることが、
収益が安定しない経営状態の下で、事故として顕著になってしまっているのが現状である。

それでは、まずどういったことを行うべきかと考えると、
大前提である経営の安定化を図る術を打たなければ、どのような対策も短期的に崩れてしまう。
国、北海道、市町村や民間企業、利用者がまずJR北海道に何を提供できるのかを
フリーハンドで意見集約したうえで、どんな企業体にしていくべきかを、
JR北海道の当事者を除いた場所で協議する機会が必要であると私は考える。

その上で、経営主体を変えるのか、現状のままで新しい組織体制に組み替えるのか、
抜本的な変化を前提として、現状の課題をすべてテーブルに挙げる作業が必要である。
このような動きは、全国の鉄道事業者、そしてそれを利用する国民全体にも、
自分の問題として関わらざるを得ない課題である。

電力会社のエネルギー政策を巡る議論にも言えることであるが、
小手先の課題に賛否を求め続けても、時間だけが過ぎていき、
肝心の国民の安全は後回しにされてしまいがちである。

鉄道を愛してやまない私の考えは、日本から鉄道がなくなってしまったときのことを
少しでも想像したうえで、JR北海道について考えてほしいという儚い願いである。

正直JR東海のリニア計画に全面的な賛同をよせられない私は、
東海道新幹線のぞみの車内にてこの考察の第一歩を始めてみた。

日本の交通を巡る問題については、
鉄道以外に関わらず今後ともこの場所で考えていきたい。

JUGEMテーマ:鉄道
鉄道 | 18:43 | comments(6) | - | - | - |
日本一のローカル線をつくる 〜たま駅長に学ぶ公共交通再生〜 小嶋光信著

この著の存在を今更ながらに知って、「鉄道」「小嶋光信」という

二つのキーワードで、このブログでの紹介まで想定してAmazonで購入しました。


鉄道経営に興味がある私は、もちろんのこと、和歌山電鐵貴志川線や

たま駅長のニュースには触れていました。デザインには水戸岡さんが

関わっているのも、アンテナの感度を高くした一つの理由です。

もう一つは、南海電気鉄道から経営を引き継いだのが、小嶋光信氏だった点です。


小嶋氏については、岡山を代表する企業グループを経営されているだけでなく、

このブログで紹介した津田永忠氏の顕彰に精力を尽くしている点から、

大変すばらしい経営者であると私は感じております。

http://blog.kurogi.com/?eid=838036


そんな小嶋さんが自らの「公共交通機関経営」についての想いを

ぎっしり詰め込んだのがこの著です。

章ごとに「教訓」が一言でまとめられていますので、掟破りながら、

すべて一挙に羅列させていただきます。(以下引用)

---------------------

教訓1 先進国で公共交通を民間に任せきっているのは日本だけ。

教訓2 お客様に公共交通の役割を知ってもらう努力が必要。

教訓3 地元の公共交通存続の危機は、会社が倒産するまで行政も市民も気づかない。

教訓4 官の役割と民の役割を分担することが、公共交通の抜本的改革の必須事項。

教訓5 規制緩和による公共交通の事業者間競争は、「狂争」を生む。

教訓6 公設民営では、官は民の運営には口も金も出さないことが大事。

   いざという時に自分でも尻を拭ける事業者に運営は任せることが肝要。

教訓7 市民の協力、行政の応援、社員の努力がなければ再生は成功しない。

教訓8 補助金をいただく企業は、国民の税金で賄われていることを自覚し、

   顧客へのサービスに還元することが必要。

教訓9 公共交通事業の再生には、規制緩和と補助金制度からの抜本的変革が必要。

教訓10 忠恕の心で良いと思うことを実行すれば、必ず良い社会になる。

教訓11 公共交通事業の投資には地域経営の観点が必要。

---------------------

(引用終わり)


要は、最後の教訓に集約されると思います。

地方では社会人一人一台レベルでマイカーの普及が進み、

大都市圏以外の人口が減り続けるなかで、公共交通機関を都市部以外で維持するのは、

民間企業努力だけのレベルでは、現状維持すら不安な状況を数々例示し、

であるならば、民間企業、行政、市民がどうやって街を支え、

その血液の一つである交通機関を形作っていこうとするかが、

まさに今問われていると小嶋氏は、本著全体にて指摘されています。


以下挙げようと思いましたが、多すぎて断念します。

日本の廃止鉄道路線一覧をwikipediaにてご覧ください。

http://ja.wikipedia.org/wiki/日本の廃止鉄道路線一覧

これだけ多くの鉄道路線が、

鉄道が日本で走り始めてからわずか140年の間に無くなりました。

そして、十和田観光鉄道など間もなく廃止される鉄路も多数存在します。

もちろん、これはバスやフェリー、航空路にも言えることで、

行政からの補助金が得られずに、地方の足として必要性が訴えられる中、

利用客減少のためなくなっていった交通網は日本中を挙げれば辞書になります。


小嶋氏もさかんに本文中で訴えられていますが、車を運転できる人間には、

地方交通機関の価値を感じることがないでしょうが、18歳以下の子供たち、

免許未保持者、高齢者、外国人観光客などは交通機関がなければ、

目的の場所にたどり着けない事態になるケースが増え続けるということなのです。


また交通機関は公の乗り物のため、自動車よりも人と人の偶発的な繋がりを

誘発することになり、中心市街地などの賑わいにも大きな影響を与える存在です。

シャッター通りの中心市街地が全国で増え続けることと、地方交通機関の利用者が

減少する事実は、表裏一体の現象であると言えます。


小嶋氏は、岡山で両備グループという売上約1300億円の総合企業の会長職ですが、

交通事業で占める経常利益の割合はわずか全体の3%以下だそうです。

それでも、廃線の危機にあった貴志川線を「たま駅長」という

スーパースターの起用にもより、救った事実をパイロットケースとして、

多くの交通事業者が取り入れていくことが、

日本の地方を再び元気にするきっかけになると訴えていらっしゃいます。

それは、小嶋さんと仕事されている水戸岡鋭治デザイナーの考え方と通じるものです。


私の地元にも、空気を運んでいると揶揄されるバスが存在していて、

そのバスは、廃線となった国鉄赤字路線の代行バスが基幹路線であります。

「限界交通機関」そんな存在から、たくさんの第二のたまちゃんが生まれてきて、

子供達が楽しめる路線が増えていくことを交通機関ファンとしても切に願う次第です。

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評価:
小嶋 光信
学芸出版社
¥ 1,995
(2012-02-15)
コメント:とてもシンプルにまとまっていて読みやすい「日本の乗り物経営考」です。事業再生に携わる方は乗り物に関わらずとも考え方は参考に出来るのではないでしょうか。

鉄道 | 09:26 | comments(0) | - | - | - |
幸福な食堂車〜九州新幹線のデザイナー水戸岡鋭治の「気」と「志」〜 一志治夫著
JR九州についてちょっと関心がある方は、ご存知ではないでしょうか。
数々の列車のデザインを手がけられている「水戸岡鋭治」さんの
半生をおった「デザイン」視点を中心にした著書です。

まずは、いきなり水戸岡語録のご紹介から
(以下引用)
水戸岡はこう思う。
モノができるとき、人は経済のソロバンだけをはじく。
それができることでどういう状況を生むか、
どう人間関係や社会関係が変わるかなんてことは想定できないから、
想定できることだけで計算する。だから間違う。
基本的にはお客さんに対して、
いまだかつてないものを提供し、サービスし、
プレゼントするかだけではないのか。
そのプレゼントがすごいから、結果的にお客さんが増えたり、
ファンが増えたりする。
しかも、そのプレゼントは、
お金をかければいいというものではなく、知恵の問題なのだ。
知恵が当たれば黒字になるし、
当たらなければ赤字になるという類の知恵。
その知恵を出すことが理解できないから、
ひとくくりに危険だ、となって片付けられてしまう。
もちろん、自分にも当たるか当たらないかの確証はないけれど、
いま自分の持っている能力を全開にして、
いまだ見たことのないようなプレゼントをつくっていく。
経済ではなく心のソロバンをはじく。
それこそが自分のデザインの肝なのではないか。
9両の車両の真ん中に広がるビュッフェという広場は、
そんな水戸岡の知恵の発露だった。

上記は、水戸岡さんが初めて車両全体のデザインに携わった
新造車両787系電車「つばめ」に仕様策定にあたり、
食堂車が営業上効率的ではないと、
ほとんどのJR九州社員スタッフから反対にあったときの振り返りです。
結果的に、食堂車ではなくビュフェとして「非効率」な空間は、
特急電車に置かれることとなり、
写真撮影スポットとしても大変な人気を集める空間になりました。

水戸岡さんは、家具屋を営む父親に生まれ、
岡山の古くからあるお寺のある街で育った、日本的な感性を、
そのデザインの柱に据えることが類希なデザイナーであります。
高度経済成長期に仕事のイロハを身につけたにもかかわらず、
どことなく、効率的な先進的なものに疑問を感じ、
古くからある自然の美を、うまく現代のデザインに取り入れた作品が数多くあります。
例えば上記の「和歌山電鐵 貴生川線のたま電車」を代表されるように、
子供に列車の旅を楽しんでもらおうとする意図が盛り込まれているのが、
「水戸岡列車」の特徴です。
あそぼーい
現在博多から熊本経由で人吉を走っているJR九州特急「あそぼーい」
の社内もお子様用にいすが小さい点もポイントです。

そして、上記のメッセージにある「食堂車」がついに実現することになったようで、
来年10月より運航開始予定の「ななつ星」という名の寝台列車では、
30億円の総工費をかけて、豪華な旅を演出するそうです。
「幸福な食堂車」口絵にはデザイン掲載されていますが、
ネット上では非公開なので、詳細はぜひ本著をチェックしてください。
ヨーロッパ風のスタイルです。(2人がけで通路となりにバイキングテーブルが並ぶ)

水戸岡さんのデザインについての考え方は、
以下の文章にうまくまとめられているように思いました。
以下引用です。
「つばめ」を送り出した水戸岡は、
ある展示会に寄せてこんな一文を書いている。
「つばめ」のデザインを終えての総括である。

(前略)車両デザインは、
旅という時間と環境をデザインすることにはじまる。
「旅をどう過ごすか」という問いかけからすべてがはじまる。
目的地に一刻でも早くもつくことだけを考えれば、
列車は一見どうでもいいモノがたくさんある。
安価でも雑でも大勢に影響なしと思われるモノがある。

だが、入口と出口のあいだを埋める細かい部分に
思いを込めて本気で手間ひまかけることがデザインであり、
それを思い遣って大切に生かすことが、
大袈裟にいうと「文化」ではないだろうか。
車両にせよ、建物にせよ、
古いものに手を入れて美しくよみがえらせることは、
きわめて洗練された文化だと思う。

正直、この著書には、水戸岡デザインがたくさん掲載されているわけでは
ないのですが、見たいなと思わせる文章が溢れているため、
元々鉄道好きな、九州で育った私は、とりあえず、以下のイベントに
出向いて、水戸岡デザインとふれあおうと誓った次第です。

水戸芸術館にて9月30日まで開催中です。

水戸岡さんの写真のようにクオリティの高いパースが見所です。
ぜひ、観賞後にはまたこのブログにてご紹介できればと思っております。
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評価:
一志 治夫
プレジデント社
¥ 1,890
(2012-07-13)
コメント:一度水戸岡デザインの列車、建物に触れてからこの著を読むとまた違った感想になると思います。関東では富士急行にぜひ!

鉄道 | 11:17 | comments(0) | - | - | - |
鉄道の未来学 梅原淳著 角川oneテーマ21新書

鉄道の現状を鉄道会社経営の側面、社会性、未来像、そして

2011年直近に起きた大きな課題という視点から考察された、

鉄道ファンにとっても、普通の鉄道利用者にとっても、

見所が多々あふれる新書に仕上がっています。


著者の梅原氏は三井銀行勤務を経て、鉄道ファン編集部から

鉄道ジャーナリストとして独立した根っからの鉄道を愛する方です。


本文に引用されている国土交通省等の会社別の経営数値や

JR路線別の混雑状況など、一般の鉄道利用者として捉える感覚も、

数値を目にさせられると、鉄道って危機なんだと痛感させられます。


将来視点については、新幹線・大都市鉄道・その他幹線・リニアという

切り口でそれぞれ収益ベースを中心に考察されています。


多くの鉄道利用者に耳寄りな一分を以下引用。

----------------

冒頭から結論を申し上げよう。

残念ながら、通勤ラッシュは現状のままで永遠に続くと考えた方がよい。

毎日ギュウギュウ詰めの列車に乗って通勤、通学されておられる

皆さんには恐縮ながら、ラッシュ時に全員が着席するという光景は

21世紀末ならばともかくとして、2020年代当たりでは

まず訪れないと筆者は予想する。

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以下、大都市鉄道の未来についての章の大きな要点です。


終章では、2011年の大きなトピックスである、

東日本大震災の被害と中国で発生した衝突事故の実態と今後について

まとめられています。


鉄道を愛する著書ならではの視点でまとめられた未来学ですが、

その考え方は、あとがきの文章に表現されているように思います。

以下、引用です。

----------------

鉄道は、「芸術」ではなく「人生」に相当するものだ、

ここで「芸術」という言葉を「あるべき鉄道の姿」、

「人生」を「現実の社会」と置き換えてみよう。

現実の社会によってあるべき鉄道の姿が規定されるのではなく、

むしろあるべき鉄道の姿を示すことで現実の社会を

変えていくことができると言えるのではないだろうか。

----------------

引用終わり


ちょっと大きく出ているな、そう感想を持たれた方も多いかもしれません。

しかしながら、全世界でこれだけ鉄道が縦横無尽に国中を

走っていて、ほとんどダイヤ通りに運行されている国は少ないのが現状です。


だからこそ、日本の鉄道がずっとフロンティアであってほしい。

私も一人の鉄道ファンとして、著者に同調しながら読み進めました。


参考)収録されているの主な統計数値(表形式のみ)

○新幹線利用者数と旅客人キロ(2009年度)

○大都市の主要鉄道の混雑率(2008年度)

○三大都市圏内で営業している鉄道会社の収支状況(2008年度)

○幹線旅客輸送密度(2008年度)

○旅客輸送密度が8000人に満たない中小鉄道およびJR線区(2008年度)

○三大都市圏の複々線以上の路線営業キロ・営業開始日

○東日本大震災による被害で普通となっている路線と区間


評価:
梅原 淳
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 760
(2011-09-10)
コメント:わかりやすい文章構成です。忘年会ネタとして使えるトリビア満載です。
Amazonランキング: 38626位

鉄道 | 23:35 | comments(1) | - | - | - |

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