明けましておめでとうございます。
新成人の皆さん、そしてご家族の皆さん、重ねておめでとうございます。
皆さんが生まれてすぐの1999年4月、私は大学生になりました。
当時、大学生で携帯電話を保有しているのは、私たち新入生だけでした。
今となっては、全く信じられない状態かと思いますが。
時代が変わっていくのは、振り返ってみると、本当にあっという間です。
今年から新しい元号の時代が始まりますが、
新成人の皆さんを取り巻く時代も日々変化していくことは避けられません。
技術の変化も進むでしょう、それに合わせて社会の仕組みも変わるでしょう。
社会人になってから、働くのをやめるまでに何度も仕事を変わる人が殆どでしょう。
しかし、時代を超えても変わらないものが必ず存在します。
一つだけ例をあげるならば、親が子どもを想う気持ちです。
もちろん、様々な目の前の現実によって、
親が子どもに対して積極的に関われない時期もあるでしょう。
けれども、子どもの心配をし続けるのが、
自らを生み、育ててくれた親という存在なのだと思います。
私ごとで恐縮ですが、昨年実の息子を授かりました。
孫の誕生を喜んでくれる実の親を目の前にして、
改めて生み育ててくれたことに感謝の念を覚えました。
それまでは実際のところ、あまり感謝を感じていませんでしたが。。。。
新成人の皆さんをここまで立派に育てられた
お母さん・お父さんの喜びはひとしおのことだとお察しします。
そして、そのサポートをされてきたご家族のお喜びも如何程かと思います。
新成人の皆さんはまだその偉大さになかなか気がつかないと思いますが、
一つだけ訴えておきたいことは、繰り返しになりますが、
時代が変わっても、親が子どもを想う心は変わらないということです。
皆さんは、これから自らの人生を自らで歩んでいかなくてはなりません。
うまくいくことも、うまくいかないことも、いろいろな出来事があるでしょう。
親が面倒に思えることもたくさんあると思います。
けれども、どんな境遇にあっても、
自らのご家族に「ありがとう」という気持ちを決して忘れないで、
いつか育てられた恩を返したいと思って生きてみてください。
必ず、その気持ちは自分を良い方向に導いてくれるはずです。
最後に、100年前の1919年に室生犀星という詩人が「幼年時代」という
処女作で、主人公が川で拾った地蔵さんを自宅の庭に持ち帰り供養している
ことを知って、近くの和尚さんが主人公に伝えたセリフを餞に、
新成人の皆様へのメッセージといたします。
人間は何でも自分で善いとおもったことはした方がよい。
よいと思ったことに決して悪いことはない。
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