黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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現在窮乏、将来有望〜評伝 全日空を創った男 美土路昌一〜 早房長治著 読了
全日空の前身、日本ヘリコプター輸送の創業者「美土路昌一」のその航空人の生涯に
ついて、長年記者として接した早坂氏が丹念に調査して書かれた評伝です。

美土路氏は、1886年岡山県で生まれ、貧しい家庭環境から、
何とか早稲田大学に入学するも、仕送り苦などがあり、中退し、
朝日新聞社に入社。戦前はジャーナリストとして活躍するも、
戦争激化により、会社にいることが困難になり、新聞社職を辞します。

終戦直後の1945年に、新聞社時代その活躍を支援した
航空事業に従事した人々を支援する組織を設立します。
その後、民間航空がGHQから認められるタイミングで、
日本ヘリコプター輸送が設立され社長として、
純民間航空事業の発展に寄与します。

美土路氏は、朝日新聞時代、どんどん厳しくなる政府統制下にあって、
記者としての信念を貫き、自らの命もあぶなく狙われる状況にあっても、
軍部の影響力にひるまず、自由主義を通した新聞を作ります。

しかしながら、法律などさまざまな圧力で、言論統制を敷いていった、
戦時体制の中で、すべてのメディアが軍部宣伝官になってしまいました。
美土路氏は、これが生涯悔やまれる事態であったようです。

この後、敗戦、GHQの支配など、紆余曲折あり、
1950年頃から、それまで一切禁じられていた日本企業による
民間航空が復活する機運が高まりました。
そこで、美土路氏の周りには、戦前航空機の職に就いていた人々が
集まってきて、民間の航空会社を作ろうということになりました。

様々な政財界へのコネクションを持った美土路が、
その純民間企業「日本ヘリコプター輸送」の社長になり、
会社が設立されたのは、1952年の年末でした。

社名の通り、ヘリコプターを使った事業を収益の中心として、
将来の路線便運行のための固定翼(プロペラ機)を使った事業を
行うことも想定に入れて、事業計画書は作成されました。

創業にあたって、美土路は、新会社の経営理念を以下示しました。

1.高潔な企業
2.権威に屈することのない、主体性を持つ企業
3.独立独歩できる企業

「私どもがつくろうとしている会社は純民間企業ですから、
当然、株式会社です。株式会社の最大の目的は利益を上げることです。
しかし、航空会社の目的は必ずしもそうではない。
航空会社は公共性の非常に高い企業だからです。
赤字では、安全性を保つのも難しい恐れがあるので困るが、
大きな利益を上げても、社会正義に反したり、国や地域に貢献しない
航空会社は評価に値しません。
航空会社は金儲けを優先する企業であってはならないのです。
諸君は、このことを肝に銘じていただきたい。」

「世界中、すべての国で、航空会社は政府の監督を受けます。
政府の行政態度にもよるが、政府に卑屈な態度をとる民間企業は少なくありません。
しかし、政府から補助金を得るために政府のいいなりになるようなことは、
航空会社として、絶対にしてはなりません。
航空会社は、とりわけ安全維持のため、監督官庁の決めたルールを
進んでやらなければならない。同時に、自主性を保つことが必要です。
民間企業は政治家や官僚のいいなりになってはいけません。」

彼は、この話を航空会社がない戦争直後に語っていますが、
この事実がわかっていない日本企業は本当に多数存在していると思います。
とくに、直接的にいえるのは、日本航空でしょう。
独立独歩も、主体性もできていない企業から独自の戦略は見出せないと感じます。

タイトルにあるとおり、全日空は、設立当初から決して恵まれず、
給料は日本航空より大幅に安く、人数も少ない中で、
強大な資本に援助されることもなく、夢だけで将来を拡げていった企業です。

そこには、美土路氏の考えや、その薫陶を受けた後継経営者の
たゆまぬ努力がありました。

現在窮乏していると感じている日本人の割合は案外少ないように感じます。
けれども、将来が有望であって欲しいと思わない人は少ないと思います。

人を信じ、未来を信じ、現実を積み重ねっていった
美土路氏の働くスタイルを見ていると、
HONDAの藤沢氏・本田氏と全く同じであると考えさせれてました。

情熱を持って仕事に取り組む姿勢を、
美土路氏に見習い、多くの人々と一緒になって、
未来のために働いていきたいと思いました。

 JUGEMテーマ:ビジネス
評価:
早房 長治
プレジデント社
¥ 1,680
(2009-12)
コメント:日本航空がどうして経営体質が軟弱なのかもよくわかる一冊です。志を持った人々がいたからこそ、高度経済成長が達成されたと痛感します。

航空 | 03:35 | comments(0) | - | - | - |
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