黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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マグマという名の煩悩 鎌田浩毅著 読了
著者の鎌田浩毅氏は、京都大学の火山研究者です。
しかし、この著書は火山という現象をテーマにしながらも、
さまざまな文学作品を紹介しながら、
歴史的な人物にスポットを当てて、
さまざまな課題に悩む人々向けに、人生って?
という一つのヒントを示した本であるように思います。

目次上、登場する人物は、
古田織部、野口英世、夏目漱石、大村益次郎、
桂枝雀、宮沢賢治、菊池寛、北杜夫と多分野にわたります。
これ以外にも、かなり多くの人物が登場します。

タイトルが示す煩悩と火山の源マグマを鎌田氏がかけているのは、
その数がキーなのです。
気象庁が現在活火山と認定している数は、2011年5月22日現在108つです。
そう、仏教で言う煩悩も四苦八苦の合計で108つなのです。
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/intro/gyomu/index95zu.html
(ちなみに活火山数は2011年6月の、
火山噴火予知連絡会で2つ増える予定です。)

この著書を取り巻くメインテーマとして、
鎌田氏が設定しているのは、以下の考え方です。
(以下引用です。)
------------------
実は、活火山に神秘性を感ずるのも、
人間の正しい知性かも知れないとすら私は思っています。

火山の下にはマグマが蠢(うごめ)いています。
そして地下のマグマは、ふだんはまったく見えません。
しかし間違いなく、活火山の底には「マグマだまり」があり、
静かに、しかし確実に活動を繰り返しています。
火山ごとに差はあるものの、たびたびその存在を
覗かせているのです。やんわり地下水を温め続け、
時には悠々と噴煙をたなびかせながら・・・。

そのような火山の姿は、私にとってはあたかも
人間の「喜怒哀楽」のようです。
フィールドワークに出かけて火山を毎日見続けていると、
その表情の違いがわかってきます。
人間の顔以上に複雑で優美で、暖かく冷たく、
文字どおり千変万化に富むものなのです。
どのような活火山も、活きている限り「マグマ」を地中に抱えています。
それと同じように、生きている人間ならば必ず
心の中に「喜怒哀楽」が潜んでいるでしょう。

喜怒哀楽とはエネルギーの表出であり、
火山のマグマがもつ膨大なエネルギーと相似の現象とも言えます。
ただ、人ごとに異なる表現をもち、
表出の規模の大小が違うだけなのです。
------------------
(引用終わり)

福島県でも会津について野口英世、阿蘇山と漱石、
松本清張と九重山、幕末長州志士と萩にある火山「笠山」、
京都愛宕山と落語、宮沢賢治と噴火湖、
耶馬溪と菊池寛と関西、などなど、
なかなか一つの著名人だけの人生では結びつかないものを
火山学者なおかつ数々の文学作品を読まれている
鎌田氏なりの視点で繋いでくれています。

きっと、京都大学の教授として沢山の学生に日ごろ接しながら、
現在を生きている若者の悩みについて、
何らかのものを伝えたいと思われて、生まれた本だと感じました。

私が、火山に深く興味を持つようになったのは、
鎌田先生の本のおかげなのですが、とにかく
火山の存在と、日本人には幅広い関係があることが、
とっても分かりやすいのです。
ただ、この本だけでは火山についての現象については、
ちょっと解説不足かもしれません。
そして、登場する個々の文学作品などについても、
イマイチわかりにくいかもしれません。

だからこそ、この本を何らかの、
知識との出会いきっかけにするには悪くないと思います。

大学生・高校生、いやちょっと日々に行き詰っている
若い社会人の方でも、十分訴えるものがあると感じます。

東日本大震災の直後だからこそ、日々地震が多発する今だからこそ、
自然について考えることは人間について考えることだ、
との捉え方ができやすいタイミングではないでしょうか。

文学作品も、少し目線を変えて読んでみるとまた、
違った示唆が得られるかもしれない。
そんな気付きをいただいた本でした。

JUGEMテーマ:火山
評価:
鎌田 浩毅
春秋社
¥ 1,575
(2011-05-21)
コメント:文学作品に興味がある人は手とにって見てください。新しい楽しみ方を見つけられると思いますよ。

火山 | 12:34 | comments(0) | - | - | - |
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