黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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ショア(SHOAH)第一部鑑賞 〜ホロコーストの全体像を関係者の証言で綴ったドキュメンタリー〜
私がこの映画を知ったのは、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルの
会期中に、映画監督の松林要樹氏との会話したことがきっかけである。
ちょうどその前に、同じく強制収容所のドキュメンタリー
アラン・レネ監督の「夜と霧」を鑑賞したからこの会話が出たのだった。

前置きはやめてまずは、この作品のチラシに書かれている以下の問いに答えたい。
「今、あなたはこの映画を見て 何を感じるのか? 」

四部に分けられた「SHOAH(ショア)」を第一部しか見ていない私だが、
今のところの答えは以下の通りである。

この映画をみて最も感じたことは、『日常と非日常には壁はない』ということである。
収容所に入れられて十万人以上の人が亡くなったなかで奇跡的に一命を取りとめた人や、
毎日数千人が収容所にいれられる汽車に乗せられる光景を目の当たりにした近くの住民、
数々の人がこの作品で、自らが直視した経験を声を震わせて語っている。
彼らは言う。それは最初は信じられない光景だったと。
しかし、それを繰り返し繰り返し日々行っていくうちに当たり前になっていったと。

そうだろう。精神的におかしくなった人は、このインタビューに応じられずに死んだのだから。
いやいや逆に言えば、多くの人間は、日々を繰り返すうちに、
当たり前でなかったことが当たり前になってしまう、本当に弱い動物なのだということを、
改めて考えさせられた言葉であった。

強制収容所に向かう汽車に乗り込むためにユダヤ人が集められた場所は、
ベルリンのダンスホールだったそうである。
強制収容所でユダヤ人を迎え入れる特殊警察は、機嫌がよいときには、
長旅お疲れ様でした。ここで安住の生活が待っていますと迎え入れたという。
強制収容所の最寄駅となったホームに降り立ったときに、
中流以上の階層の女性は化粧直しをしたそうである。わずか数時間で死ぬという運命も知らず。
ユダヤ人が満載の列車に向かって、ポーランドの農民は、
首を斬られる素振りを見せたが、相手からはほとんど反応は返ってこなかった。

このような人々の証言を聞いていくと、
戦争は遠い世界のこと、ナチスのユダヤ大量殺人は過去のこと、
日本は数々の謝罪をしたからもう十分だ、
様々な人々の声が如何に無意味なのかと考えさえられる。

なぜならば、どんな場所に位置していようと、
日常と非日常を区切るバリアなんて、実はほとんど存在しないのだから。

ナチスの高官は、我々は上に命じられたことをやったまでと証言する。
そこでどのような残虐なことが行われるか知らずに任地に赴いたという。
また、土地の農民は大量虐殺が行われる強制収容所の金網の数歩先で農作物を作っていた。

人々は自らの命を維持していくために、その先の行動が良くないことだと
わかっていながらも、「とりあえず」目先にやらなければならないと思ったことに向き合う。
それが死への階段を上っていくと薄々気が付いたとしても、
そこを逃げ出して声を上げる人々は、極めて稀なケースであろう。
それは、これまでの歴史を振り返れば、100年・1000年・万年単位で明らかになる。

であるならばこそ、我々2015年の今を生きている人々がもう一度考えるべきことは、
まずは歴史に向き合ってみるということではないだろうか。

それが負の歴史であれ、正の歴史であれ、人間は同じ過ちを何度も繰り返してきた。
だからこそ、再び同じ轍を踏む前に回避できることは回避して、
別の方策を見出していくのが、次世代の人間の責務なのではなかろうか。

自らで調べられない人は、他者にどんどん質問をすればよい。
なぜこうなるのか、納得ができないことをそのままにするのではなく、
些事を放置せず、繰り返し繰り返し探究心を持って物事にあたっていく。
これがどんな世界でも、どんな分野でも、世の中を新しく変えていく術である。
 
私は、ショアをみて、そんなことをふと思ったのだった。
これから第四部まで、希望の糧としてこの作品をしっかり鑑賞したいと思う。
JUGEMテーマ:映画
映画 | 10:32 | comments(2) | - | - | - |
コメント
from:   2015/03/24 6:13 PM
深沢さん

ただ作品が素晴らしいだけです。。。
from: 深沢清   2015/02/22 1:13 PM
毎度よか文章を書きますね。お見事です。
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