黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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沖縄うりずんの雨 ジャン・ユンカーマン監督作品 鑑賞

1853年に上陸したペリーが当時の琉球国を占領する計画を持って、

上陸しその後、東アジア進出を遂げていく足がかりとして

沖縄を利用したことからこの作品は始まります。

沖縄戦によって、その念願が遂げられ米国占領下におかれ、

現在も日米両政府によって、沖縄の人々の声が反映されないまま、

新しい辺野古基地建設が進められていることを、
この作品は、関係者の証言や、数々の映像を駆使して2時間28分にまとめられています。

ジャン・ユンカーマン監督は、横須賀海軍基地の軍医であった父の仕事の関係で、

生まれて3ヶ月で来日し、スタンフォード大学を経て、沖縄を訪れました。

そこで6ヶ月間、反戦兵士たちの支援活動に携わったことで、

沖縄がアメリカの占領下にある実態を目の当たりにして、

世界中の人々に沖縄の実態を伝えることが、

自分の人生の仕事の一つと考えるようになったそうです。

この作品でも、沖縄戦を戦った元日本軍人である近藤一さんに、

沖縄戦当時の凄惨な映像資料を示しそれを解説しながら、

当時の話をインタビューする姿が収められています。

アメリカの血を受けた監督だからこそ、この作品が成り立ったのかもしれません。

1995年に12歳の女性小学生をレイプした元軍人のインタビューは、

彼自身から承諾を得ることも大変だったでしょうし、

ましてや彼の苦悩溢れる姿を映像として収めることも困難だったでしょう。

沖縄に展開した沖縄戦を戦った米軍兵士のインタビューや、

沖縄に駐留し、1970年12月にアメリカにも衝撃を与えたゴザ騒動を目の当たりにした

元アメリカ軍憲兵隊員のインタビューも非常にリアリティに溢れています。

一方で、沖縄で本当に苦しい生涯を余儀なくされた人々のインタビューにも、

彼女ら、彼らに寄り添うことで、その声・表情・しぐさから、

様々な出来事が起きた当時のことを再現させるものをしっかり捉えています。

パンフレットにて、元沖縄県知事の大田昌秀さんが、

「この作品を見るだけで沖縄の過去・現在・未来についてよく理解できるに違いない」

と語っていらっしゃることを見ても、この作品の価値は間違いないものだと思います。

現在沖縄を巡っては、普天間基地移転に伴う辺野古新基地建設に対して、

内閣と沖縄県の対立、そしてそれぞれを支援する人々の対立だけがクローズアップされています。

しかし、そこに至るまでには、本当に複雑な問題が絡み合っている事実を見逃してはなりません。

なぜならば、現実として沖縄県には、数多くの基地が至る所に存在し、

それが統治者であるはずの日本政府にとって深刻な問題だと考えられていないからです。

だからこそ、ニュースになるような大きな出来事が起きるたびに、

沖縄の当事者の人々と、本土など直接実態を知らない人々との隔たりが広がっていきます。

沖縄に存在する米軍基地は建設される前から、今現在まで、

常に世界中で起きる戦争と直結しています。

沖縄に生活するの米軍以外の人々は、直接武器を持って攻撃をしないにもかかわらず。

この映画の中でも太田元知事がシンポジウムで語られていますし、

パンフレットでも記されていますが、沖縄にとって、世界にとって願うべきことは、

沖縄を軍事拠点にすることではなくて、様々な人々が民主的な考え方で、

平和を形作る発信基地となることなのです。

そのためにまず必要なことは、まずは沖縄の現実を知ることしかありません。

日本本土の色眼鏡で見ると、沖縄県に米軍がなければ経済的に成り立たない、

そう語る人が今でもかなりの割合を占めるのが現実です。

しかし、一度でも沖縄本土を縦断してみればわかりますが、

観光客がお金を落としている場所は、基地に関係ない場所ばかりなのです。

それは日本人はもちろんアメリカ・中国もその他の国からやってくる人も皆。

沖縄の自然や文化、芸術やそこに住む人々に出会いに訪れる人々にとって、

米軍の存在は付属品に過ぎません。

もちろん、米軍基地が沖縄に存在することに、様々な意味があることは理解できます。

しかしながら、その事実だけを持ってして、現状を何も変える必要がないと結論付けるのは、

甚だ乱暴なのではないでしょうか。

少なくとも1945年の太平洋戦争終結から70年の月日が流れました。

様々な戦争や戦争の危機がなくなったわけではありませんが、

少なくとも、帝国主義で軍部が幅をきかせれば人民を統治できる時代ではありません。


日本に生活している私たちが、

民主主義とは何かを考えるためにも、この作品を多くの方が見る価値は、

これだけ安全保障が国会でも注目を集めているなか、非常に大きいはずです。

沖縄ではそこで暮らす人々が、現状はおかしいと声を挙げ続けたからこそ、

社会が少しずつ変化してきたのです。

日本全体でも、民主主義の危機が訴えられる世の中です。

今こそ、沖縄に学び、自分たちができることを考えるために、

じっくりとこの作品から、自分自身を見つめ直したい、私はそう感じています。

沖縄うりずんの雨

JUGEMテーマ:映画
映画 | 01:07 | comments(2) | - | - | - |
コメント
from:   2015/06/22 10:38 AM
深澤さん
こちらこそありがとうございます。
from: 深沢清   2015/06/22 7:35 AM
よい感想文で有ります。有難う御座います。
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