黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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ある広告人の告白 ディヴィット・オグルヴィ著 読了

この著書を手に取ったきっかけは、花王にてウェブマーケティンブを仕切る本間充氏のこの記事でした。

http://rupurupu.me/2015/08/15/今だから、「ある広告人の告白」を、マーケッタ/

正直ながら、この書き込みだけでAmazonクリックしたわけではなく、別のレビュー記事を読み、

これは私がマーケッターの師と勝手に仰いでいるHONDAの藤沢武夫氏の考え方に、

似ている人物のお告げであると、直感的に感じたからに他ならない。

読了して、その読みが外れていなかったことを証明する本著最後の文をまず引きたい。

「姉さん、広告は決して廃絶されてはいけない。しかし改革されなければならないのだ。」

なんと含蓄に富んだ締めの言葉であろうか、まあその真髄は本著を読んだ人にしか伝わらないが。

タイトルは、「ある広告人の告白」とあるように、世界的な広告会社を経営するオグルヴィの

基本的な広告に対する考え方を著した本であるが、そこで書かれている内容は、

幅広い企業経営、そして事業活動に大きな警鐘を与えるものであり、ミドルマネージャーには必読書と言える。

とくにモノやサービスを売り込もうとする人にとっては、2000円弱のコストは安すぎる!!!

いつもならば、表書きに従って章立てを紹介するところであるが、広告について書かれた本であるので、

私が心に響いたとオグルヴィ自身の文章と、紹介している文章をいくつかピックアップしたい。

ちなみに、彼が運営する広告会社が「オグルヴィ&メイザー」という名の企業である。

(以下本文より引用)

――――――

(オグルヴィ&メイザーの文化とは)

我々はもの柔かな態度の人を評価する。

ニューヨーク事務所では毎年、「プロ意識と礼儀正しさを兼ね備えた人」に賞が贈られる。

議論において、クライアントに対して、何よりも消費者に対して正直な人を評価する。

クライアントに何かを提案する際は、自社の利益にこだわらず、我々がその社を所有すしているつもりで行う。

ほとんどのクライアントが広告会社に求めているのは強力な広告キャンペーンだ。

クリエイティブな機能を果たすことが我々の最優先事項である。

報告書や連絡は上手な文章で読みやすく、そして「簡潔に」書くべきだ。

たとえば「パラダイム」だの、「脱マス化」「リコンセプリュアライズ」「部分最適化」「共生連鎖」

「スプリンタライゼーション」「ディメンションナライゼーション」などといったエセ学者の戯言のような

業界用語にはムカムカする

(ノーベル物理学賞を受賞したラザフォード卿はキャベンディッシュ研究所のスタッフに、

「バーのホステスに説明してわかってもらえないような物理学などたいしたものじゃない」とよく言っていたそうだ)。

(広告会社とクライアント双方で経営に携わったクラレンス・エルドリッジの言葉)

「クライアントと広告会社の理想的な関係を一言で言い表す言葉がある。

それは、『永続的』ということだ。永続的であることを目標にするならば、

そもそも始めからそれが両者の心の中になければならない。

両者の関係の中に、細心の注意を払って意識的に組み込まれなければならないのである」

(KLMオランダ航空が広告会社を変えることを決めるトライアル広告キャンペーン審査にあたり)

「我が社は何ひとつ用意していません。その代わり、御社の問題が何かを話していただきたいのです。

そしてまず、リストに挙がっている他の四社をまわってください。

他社はすべてトライアル・キャンペーンを用意しているでしょう。

その中のどれかがお気に召したら、そこをお選びになって結構です。

しかしもしお気に召すものがなければ、ここに戻ってきて我が社を使ってください。

そうすれば、我が社はただちにリサーチにかかります。

我が社では、広告を準備する際には、常にまずリサーチから始めることにしておりますので」

(ジョージ五世の軍医だったサー・ヒュー・リグビーに

「どうすれば優れた外科医になれるのでしょう?」と尋ねた結果)

「手先に器用さという点では、どの外科医も大差はない。

優秀な外科医が違うのは、他の外科医よりも知識があるということだね。」

広告業も同じだ。優れた広告人は自分の仕事を知っている。

(消費者購買を測定する技術を開発しその後メーカー社長に転じたベヴ・マーフィの言葉)

「売り上げは商品価値と広告の機能によって生まれる。

販促には、販売曲線を一時的によじれさせる以上のことはできない。」

(オグルヴィ・ベンソン&メイザーで前にいた広告会社と比較して社員が言った言葉)

「オグルヴィ・ベンソン&メイザーには、よい広告とは何かについての一貫した主張、

会社としての見解があります。前に働いていた広告会社にはそれがなく、

したがって指導者と呼べる人がいなかったのです。」

(コピーライターの中でも最高峰の一人であるジム・ヤングが言った言葉)

「どんなタイプの広告主も悩みは同じ。それは、どうすれば信じてもらえるかという一事につきる。

通販屋は、これを解決するためには推薦文以上に強力な武器はないということを知っている。

だが、普通の広告主はこの手をほとんど使っていない」。

(作家として著名なオルダス・ハックスリーはかつて広告を書いてみようとして考えたときの言葉)

「広告では、ほんの少しでも文学の香りをさせることは致命的な失敗につながる。

広告を書く人間は叙情的であってはならないし、あいまいであってはならないし、

どんな意味でも難解であることは絶対に許されない。誰にもわかるように書かなければならないのだ。

芝居や演説と同じで、よい広告は即座に理解され、直接心を打つものでなければならない。」

(さまざまなCMに視聴者がどう反応するかについて研究したギャラップ博士の言葉)

「強烈なニュース性のあるCMはとくに効果的である。」

これから作ろうというCMに使えるニュースバリューは、一滴漏らさず絞りとって利用すべきだ。

――――――

(引用終わり)

 

オグルヴィが他の広告に携わる人間から突出していた理由は、圧倒的な顧客視点にあったことだ。

彼は、ロンドン郊外の古典学者の息子として生まれた。

成人した母親は、金を稼ぎそうだとわかると援助する必要はないという理由で、彼を勘当した。

オックスフォード大学に進んだものの、勉強以外のことに頭が一杯で大恐慌時代の社会に放り出された。

パリでコックをやり、訪問販売のセールスマン、エジンバラのスラムで民生委員、

ギャラップ博士の映画産業に関するリサーチに協力したり、英国安全保障調整局でアシスタントをやり、

ペンシルヴァニアで農業をやるなど、17年間世界中を冒険して回ったと彼は表現している。

それからマディソンアベニューで広告会社を経営することになるわけだが、

彼の長い冒険は、間違いなく彼の会社が生み出す広告の血となり骨となっている。

とくにこの著書の冒頭に詳しくエピソードが語られているコック時代の料理長のエピソードは、

この著書を読み通そうというエネルギーを読者に与えてくれる。

その真髄は、オグルヴィがずっと記憶しているこの言葉によって表されている。

「今度、本日の特選料理を切らしたときは俺に言え。

ホテルというホテル、レストランというレストランに電話して、

同じメニューをだしているところを必ず探しだしてみせる。

おまえはタクシーをつかまえて、どこにあろうがその店まで材料を取りに行け。

ウェイターに何かが切れたことは、金輪際、口が裂けても言うんじゃない。」

一流の厨房では、メニューに書いていあるものはどんなときにも、

必ず出せるようでなけれならないという教えをこれほど的確に示したメッセージはない。

オグルヴィ・ベンソン&メイざーの誰かが、約束の期日までに広告やTV・CMができないなどと

言うのを耳にした暁には、私は激怒すると断言している。

この著書に書かれていることは、ビジネスパーソンとして大切なことだらけなので、

すべて引用したいくらいだが、それをやるとこの著書に失礼どころか、

あまりにも多くの損害賠償を請求されそうなのでこの辺でやめておく。

最後に、オグルヴィがあげている広告人の若者に告げる休暇の過ごし方を、

コツを紹介して終わりにしたい。

家でぶらぶら過ごさないこと。君には気分転換が必要だ。

奥さんは一緒に、しかし子どもたちは近所に預けてでかける。

 休暇中は子どもたちはイライラの原因になる。広告はまったくみないように。

最初の三日間は、毎晩睡眠導入剤を一錠飲む。

・新鮮な空気をたっぷり吸い、よく体を動かす。

毎日一冊本を読む。三週間で21冊になる。

(すでにブック・オブ・ザ・マンス・クラブの速読術コースをとっていて、一分間に1000語は読めるようになっているはずだ。)

貧乏旅行でもいいから、外国に行って見聞を広める。

 しかし、旅行しすぎて帰って来たときに苛立ったりくたびれ果てるようではいけない。

彼は、仕事に対して非常にストイックであった。

誰しもが、彼を見習ってその通りのビジネスキャリアを積むことはできない。

しかしながら、少なくとも、その考え方を多少なりとも生かそうと心得るだけで、

明日からの仕事が少しでも創造的になることはまぎれもない事実だろう。
 

JUGEMテーマ:マーケティング
評価:
デイヴィッド・オグルヴィ
海と月社
¥ 1,944
(2006-06-15)
コメント:商品・サービス企画・販売、そしてそういった事業経営を営む実作業者、経営者には是非とも読んでいただきたい普遍的なメッセージが詰まった名著です。

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