黒木町日記

実家のある福岡県の黒木町。2010年2月1日をもって、
八女市に吸収され、名前も聞く機会もめっきり減りました。
ちなみに、管理人は東京都暮らしを経て長崎県在住です。
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プラチナタウン 楡周平著 読了。町づくりに必要なものって?
評価:
楡 周平
祥伝社
¥ 771
(2011-07-25)
コメント:少し前に刊行された本ですが、現実としてこの小説を超えた町づくりの事例は多くは聞こえてきません。新しいチャレンジをしようと試みている方に是非手に取っていただきたいです。企業であれ行政であれ。

総合商社で役員一歩手前である穀物取引を担う部長が、

財政難にあえぐ出身地の町長に就任し、

都市部から高齢者を招き入れる巨大施設を誘致し、

町の破綻を救い、元の所属企業からも賞賛される。

 

そんなストーリーである、この著書を手に取ったのは、

石破 茂元地方創生担当相が自著で推奨されていたためです。

 

著書の解説を堀田力氏(さわやか福祉財団理事長)がされていることからも

明らかであるように、その分野のプロフェッショナルからも、

賞賛を受けているこの著書は、読み手を引き込む好著でした。

 

多くの読書がそうであったと思いますが、

私自身、主人公である山崎町長に感情を移入して、

自らが生活する自治体に置き換えながら物語を追い続けました。

 

大企業の人事評価、選挙の複雑さ、

人口減少が避けられない地方自治体の乏しい財源、

地域の政治家と外部視点との隔たり、

民間事業者と役所感覚との隔たり、

都市部と地方部でのサービス意識のギャップ、

などなど、どれもが私自身が現実として向き合ってきた点を

捉えてあまりあるものでした。

 

国も地方自治体も年々厳しくなる財政問題を抱えています。

中小から大企業まで社会に伴う環境変化に晒されています。

 

色々なことを変えなくてはいけないと分かっている人が、

社会中に溢れている日本社会において圧倒的に不足するのが、

じゃあ、私がその変化に伴うリスクを持って、

変化の舵を取っていこうとするリーダーです。

 

この「プラチナタウン」という小説は、

一見すると財政再建を果たした町づくりをテーマに据えていそうで、

実は、その場に立っている一人一人のリーダーに

スポットライトを当てているからこそ、

最初から最後まで、読み手をワクワクさせっぱなしにさせるのです。

 

所属する企業のビジネスモデルの限界を感じつつ

自らの境遇や家族の意向を踏まえ転職できないサラリーマン、

主たる営業領域が発展性がないと認識しつつ

企業の統治形態や規模などドラスティックに変えられない経営者、

過去の延長線を維持したままでは圧迫する財政に

行政サービスの縮小が必須と分かって議会で承認するだけの議員、

自治体の限界を知りつつ議会運営や職員の現状に

理由をつけ現状から大きな変化をもたらそうとしない首長・・・・・。

 

自分自身のことを含めて、日本社会のあり方を

チクリチクリと刺している楡さんの描き方には、

ずっとワクワクだけを抱いているわけにはいきませんでした。

 

 

この著書で描かれている町を再建させるプラン、

一定の所得を有する高齢者が都市部から離れて

集団で生活する老人のアミューズメントパークを標榜する

介護施設の集合体である「プラチナタウン」。

 

私が生活する町にも工業団地として造成され空いている土地があり、

近隣自治体には、比較的整っている医療施設があり、

人口集積著しい都市から1時間半圏内でアクセスが可能と、

「プラチナタウン」を建設できる要素はまま揃っています。

 

社会環境の動向と、アメリカなどの成功例を踏まえて、

日本でも高齢者向けに安心して暮らせる街を作ろうという

掛け声は数十年前から盛んではありますが、

現実はなかなか進んでいないのが現状です。

 

なぜ一向に捗らないのか、それは長期ビジョンを持った

リーダーが乏しいからに他ならないのではないか、

この著書を読み終えて改めてそう確信しているところです。

 

首長しかり、議員しかり、行政職員しかり、

経営者しかり、労働者しかり、

この街を50年後どんな形で残していくのが、

その土地の住民として過ごしやすいのか、

それをしっかりと考えて、現実とのギャップを埋めていく努力を

一つずつ重ねる他に、街を次世代に渡していくことはできません。

 

頭でわかっていても、目の前に多数存在する生きにくさを抱えて、

理想を追い求めていくことは並大抵のことではありません。

 

しかし、まずはこの指とまれと青写真を掲げ、

それに賛同してくれる仲間作りをしていくことが大切だよ、

この「プラチナタウン」という著書からは、

そんな気づきを得られたことが私に取って一番大きい収穫でした。

 

わが町にとっての「プラチナタウン」構想はなんだろう、

まずは、自分自身の頭で熟させてみます。

せめて酒飲みながら知人に大ボラを吹かせられる位には。

JUGEMテーマ:自分が読んだ本

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